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グローバル資本主義に蹂躙されるこの世界に別の光をあて、別の論理をもちこみ、異郷化する運動への呼びかけとして立ち上がった「鉄犬ヘテロトピア文学賞」第2回特別賞受賞作。
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自ら足を運び各地で探し求めた日本の知られざる民謡や移民の歌、14曲(CD)とエッセイをまとめた一冊。
徳島県の山村・祖谷(いや)、隠れキリシタンが住んだ長崎県の伊王島、太平洋の小笠原諸島父島、あるいは福島県の相馬、福岡県の行橋、さらには多くの日本人移民が暮らすハワイやブラジルなど。地元の人々のあいだで歌い継がれていた知られざる歌が紡ぐ多様な日本の物語。
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<選評 / 中村和恵>
『クレオール・ニッポン』がたどる日本の南や北の歌の源は、開かれて風通しよく、国境も時代も歌がやすやすと越え流れて伝わってゆくさまが光り輝くよう。ことばのわざのみに命を懸けてゆくひとをまず大切に評価することが文学評価の場ではやっぱり第一に大事なわけだけれど、音やイメージとともにことばが命を得る場面も目に留めていきたいとおもった。
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http://www.sunnyboybooks.jp/the-second-irondog-heterotopia-iteraryprize/
155mm×217mm / 80p / ハードカバー / CDブック