new
10歳の少女、ケニアが邂逅する色とりどりの装束を纏ったなにかーーアフリカン・ディアスポラのルーツや祖先を静かに語る『The Gift』。
言葉はすくなく、柔らかな色彩のページが美しい絵本のような一冊です。
-
【原作者:ジャミラ・ロウザーによる巻末エッセイ一部抜粋】
なぜわたしはこの物語を書いたのか?
主人公ケニアは幼い女の子ですが、わたしはこの物語を大人のジャミラのために書きました。
わたしの家族たち[My people]は、自らの郷土から暴力的に切り離されました。そのために、自分の家系図というものを確かめる術がありません。
彼らはその土地にいたのに、奴隷制という抑圧的な煙のなかに隠されていたのです。わたしの視界を燃やす、わたしを怒らせ、悲しく、力なきものにさせる、煙。
エアープランツは、主人公・ケニアとわたしに、生きて、成長していくために根っこが地面に広がってなくてもいいのだと教えてくれます。その完全な姿を見ることはないかもしれないけれど、そこに存在します。あなたの祖先も、同じです。
-
*マンガ部分は英語セリフのまま、巻末原作者エッセイのみ日本語訳されています。
B5判 / 44p / 中綴じ / フルカラー