なぜ沖縄には、これほど多くの基地が集中しているのか。都市部で生活していたら基地の実感なんてないままという方も多いだろうなかで、その事実を問い、沖縄戦だけでなく、その前史から戦後、沖縄返還、そして現在へと続く歴史を丹念にたどった一冊。
日米安保体制や地位協定、日本の安全保障政策など、それぞれの出来事が積み重なり、現在の関わりへとつながっています。感情やイメージではなく、史料や外交文書をもとに歴史をひもとくことで、沖縄が歩んできた道のりから未来を見つめ直します。
<目次>
第1章 沖縄戦への道
序論 非武の島から戦の島へ/1 相剋する戦争指導/2 アイ・シャル・リターン/3 沖縄進攻の決定/4 一〇・一〇空襲/5「氷山(アイスバーグ)作戦」の策定/6 戦争、革命、そして沖縄
第2章 沖縄戦
1 慶良間戦と強制された集団死/2 米軍が上陸した日/3 守備隊、起つべし/4 攻勢か持久か/5 勝敗の分かれ目/6 見捨てられる沖縄/7 沖縄戦と帝国
第3章 沖縄と日米安保体制の形成
1 「最重要基地」沖縄の「排他的戦略的支配」/2 沖縄と双面神マッカーサーの「平和」憲法/3 昭和天皇「沖縄メッセージ」の深淵/4 日米安保の定式化と沖縄/5 吉田外務省の安保・沖縄構想/6 安保条約交渉のなかの沖縄/7「潜在主権」論
第4章 沖縄と日米安保体制の展開(1)——沖縄と六〇年安保改定
1 沖縄「軍用地問題」の淵源/2 反基地運動のなかの「沖縄」/3 安保改定の起動/4 沖縄と「六〇年安保改定」(1)——沖縄へ収斂する安保改定/5 沖縄と「六〇年安保改定」(2)——「排除される」沖縄/6 沖縄と米国の対日新政策
第5章 沖縄と日米安保体制の展開(2)——沖縄「復帰」とベトナム戦争の影
1 復帰論の光芒/2 中国の核、日本の「核」、そして沖縄/3 ブルー・スカイ・ポジションの臨界/4 復帰への道程(1)——核、琉球、安保体制/5 復帰への道程(2)——沖縄復帰の「大義」/6 復帰への道程(3)——「決定の年」/7 沖縄が「復帰」した日
第6章 未完の復帰と沖縄基地問題
1 そして「基地」は残った/2 「五・一五メモ」の相貌/3 地位協定問題の歴史的位相/4 地位協定問題の現在/5 結び——戦(いくさ)の島から非武(ひぶ)の島へ
四六判 / 400p / ハードカバー
発行:みすず書房
*古本。カバー若干使用感。その他本文書き込み、開きくせ、折れ、やけなし。ビニールカバーで保護。2008年初版。