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文学と翻訳の可能性と自由とを描いてきた詩人・比較文学者・翻訳家、管啓次郎さんによる批評文集成『エレメンタル 批評文集』。
海と島影、山々とマングローブが織りなす小さな海域が響かせる世界文学をいち早く論じていた著者ーーー。
約30年近くに渡り歩行、遊歩、人新世というキーワードを軸に地球上を駆け巡ってきた管啓次郎さんの色褪せぬ発見に満ちた世界文学論、翻訳論です。
【目次】
はじめに
物語が祖だった
夢の鏡
存在と風
トロピカル・ゴシップ
否定の騎士
鳥のように獣のように
鳥でもなく獣でもなく
翻訳人、新しいヨナたち
翻訳のドゥエンデ
破片と図柄
スペインのように見えた、でもそこは
フェルナンド・ペソアと連れだって
オムニフォン
花、野、世Flower Wilderness World
映像的ウォークアバウト
サンゴ礁の勇気を弾ませる「哲学」
語学者ベケット
トゥピへの転身
十和田奥入瀬ノート
写真的シャーマニズムについて
エレメンタル
解説──幻視の歩行によせて 川瀬慈
あとがき
四六判 / 400p / ソフトカバー