SOLD OUT
『ここで唐揚げ弁当を食べないでください』で注目された小原晩さんによる、初の小説集。
大きな出来事が起こるわけではないけれど、日々のなかにある、説明しきれない感情や、ふとした違和感が、そのままの温度で置かれる全四編。
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【収録作品】
●「けだるいわあ」
唐揚げ弁当ひとつくださいと口に出す。真っ赤なエプロンの女のひとは「はあい」と愛想なく、しかし不機嫌そうでもなく、どちらかというとぽかんとした感じで返事をした。
●「水浴び」
ルーフバルコニーではおじさんが水浴びをしていた。パンツ一丁の姿で、青いホースから水をどんどんあふれさせ、頭の上からきもちよさそうに水を浴びている。
●「カリフラワー」
あの夜は小雨で、傘をささなくてもよいほどの小雨で、というより雨は、わたしが家を出たときにはまだ雨は降っていなかった。気配はあったが、気にしなかった。
●「風を飼う方法」
吹かれたいときに吹いてくれる風のないことには心おぼえがある。百子は黙って、窓を閉める。
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四六変形 / 120p / ソフトカバー
発行:河出書房新社