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サニーでも『自分ごとの政治学』(NHK出版)や『自民党』(スタンド・ブックス)がロングで読まれている政治学者・中島岳志さんの新刊『思いがけず利他』入ってきてました〇
今、若者を中心に世界的に医療従事者やクラウドファンディングなどの利他的な行為への関心が高まっている一方で「利他」には独特の「うさん臭さ」がつきまとうことも事実です。
ではどうしたらいいのか?
中島氏は利他の本質に、「思いがけなさ」があると捉えています。利他は人間の意思を超えたものとして存在していると考え「利他」についての研究をはじめます。
大切なのは、自力の限りを尽くすこと。自己の絶対的な無力に出会うことで、受け手の潜在的な力が引き出されたときに、はじめて「利他」は姿を現し、起動しはじめます。
思惑や合理性から外れたところで前向きな気持ちを循環させ、人と人を繋げていくための知見が詰まった一冊です。
「だから、利他的であろうとして、特別なことを行う必要はありません。毎日を精一杯生きることです。私たちに与えられた時間を丁寧に生き、自分が自分の場所で為すべきことを為す。能力の過信を諫め、自己を超えた力に謙虚になる。その静かな繰り返しが、自分という器を形成し、利他の種を呼ぶ込むことになるのです。いま私は、利他をそういうものとして認識しています。」(「おわりに」より。)
目次
はじめに
第一章 業の力——It’s automatic
第二章 やって来る——与格の構造
第三章 受け取ること
第四章 偶然と運命
おわりに
190mm x 130mm / 184p / ソフトカバー